2024年 seesaaブログより移転しました

開かずの資料室 その1

会社の歴史が古ければ古いほど
表には出てこない影の部分があるものです。

「職場の七不思議」が言い伝えられている会社も
少なくはないでしょう。

夜9時ピッタリの外線は取ってはいけない、とか。

駐車場の4番のスペースに車を置くと
良くないことが起こる、とか。

我がコロミー商事にも、実は「七不思議」があります。

その1つが「開かずの資料室」

今、その話をコロ沢くんとコロ木くんがしています。


「倉庫の奥にもう1個ドアがあるじゃない?あれって資料室だって話だけど、入ったことある?」
「ううん、ない。だってコロ山さんが、あそこは入っちゃいけないって言ってたし。」
「え~?なんで入っちゃいけないのぉ?」

コロ沢くんは、職場にあふれている過去の書類を保管する場所を物色しているのです。
そこで目をつけたのが資料室なのですが・・・・。

いけないよ、コロ沢くん。あの部屋だけはやめたほうがいい。

「あのね。コロ山さんがコソコソッと教えてくれたんだけどね。あの資料室って『出る』らしいよ。」
「『出る』ってあれが?」
「そう、あれが。だから、今は誰もあそこの部屋に入らないんだって。」


そうなのだ。あの部屋はなぜかずっと昔から閉ざされている。
「開かずの間」
となっているのだ。
私も入社したときから、先輩に聞かされていた話だ。

「でも、中がどうなっているか見てみるだけならいいじゃない?」

ドキッ! コロ沢くん、剛毅だなぁ。

「やめたほうがいいよ、コロ沢ちゃん。何があるかわからないじゃん。」
「大丈夫。今、昼間だもん。幽霊は夜出るものと決まっているの!」


ああ、やっぱり行くのか・・・。
止めたほうがいいよなぁ。
でも、中に何があるのか私も知りたい気持ちはある・・・。
いや、女の子に確認させるというのは良くない。

ここはひとつ、私も同行するか。

って、コロ沢くん!おい!  (その2に続く)

 

次回予告

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