持ち物リストからわかったこと

「持ち物リスト」をつくってみてよかったこと。

自分が何に重きを置いているかがわかる、ということだ。

今現在すぐに使わないものなのだが、どうしても捨てられない。
将来使うかもしれないが使わないかもしれないものなのに、捨てられない。

そんなものに、ジャズレコードがあった。
確かに青春の1ページの思い出であり、そういう意味で捨てられない、ということもある。

だが、思い出してしまったのだ。
いつか、ジャズを演奏してみたい
学生時代にそう思っていたことを。

ジャズは大人の響きだった。
少し背伸びしてジャズバーに行ってみたこともある。
バーボンか何かをなめながら演奏を聴く。
そういう「大人の男」にあこがれていた。

そして、そんな「大人の男」を聞き入らせるようなジャズを演奏してみたかった。

そうだ。思い出した。
はるかな昔に抱いていた夢。

だが、現実は厳しい。

わずかに、ピアノを買って弾いてみるという一歩は踏み出せたものの、ジャズの演奏には程遠い。
ましてや、プロとしてジャズバーで弾くなどというのは・・・。

私の思考はそこで止まってしまった。

夢は夢。
夢は夢のままでおいておいたほうがいいのさ。
いい歳をして夢を追いかけてどうなる?
しかも、つい最近まで忘れていた夢なのだ。

それよりも、せっかくエンディングノートを書いたのだから、この持ち物リストも生かそう。

この「持ち物リスト」にあるものは、家族の共有物ではなく私自身の「モノ」である。

私が把握しているものである。

もし、私に万が一のことがあった場合、この物はどうする?

財産として遺すほどのものではない。
私以外に意味があるものでもない。
ジャズのレコードなどは、同じ趣味を持つ人には価値があるかもしれないから譲るとしても、
誰にもらってもらうのか
を、はっきりとさせておかないと。

私がいなくなったあと家族はヘタに手出しもできず困ることになるだろう。

処分してもらいたいものもある。

だが、それをはっきりさせておかないと、家族は捨てるに捨てられないかもしれない。
(無情にもポーンと捨てるかもしれないが)

こういうことこそ、きちんと書き残しておかなければならない。

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